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2024.11.09
日本は高をくくりすぎ。職人が見たMade in Chinaの適応力。
2024年9月某日、モノリスグループ一行はコンクリート研磨業界(ポリッシュコンクリート)の第一人者、若林亮輔と共に中国の工場へ。
新型コロナウイルスの影響で延期となっていた、4年越しの中国出張です。
(写真左)モノリスコンクリート研磨(ポリッシュコンクリート)事業部
ポリッシュコンクリート・スーパーアドバイザー 若林亮輔
建設業界では、近年のインフレや物流コストの上昇により、建築資材の価格も高騰しています。加えて商社や中間業者による便乗値上げが進み、建設業界全体が厳しいコスト圧力にさらされています。
現場で使用する工具や消耗品も例外ではありません。
モノリスグループが推進する「コンクリート研磨」は、定期的な研磨機の刃物部分になる(ダイヤモンドパット等の)交換が必要で、その製品は海外からの輸入。中でも純正品は負担が大きい。
選択肢は他にないのか?
我々は新たな供給ルートを模索すべく、大手中国メーカー(XINGYI・シンイー)と実際の製造が行われている工場を視察。
▼より詳細の記事はこちらをご覧ください。
モノリスの挑戦。新たな仕入れルートとして中国の可能性とは。
中国バブル崩壊なんて報じられているけれど、日本が失ってしまったものを持っていたね。人口が日本の10倍もいれば、パワフルだよね〜!
自分たちも、今回その真相を確かめに行ってきたんだよ。
中国って言うと「made in China」。日本人からすれば安かろう悪かろうとか、品質はmade in Japanが上だ!というイメージがあるじゃない?でも、本当にそうなのか?仲松さんと一緒に自分たちの目で確認してきたんだ。
ちなみに中国から仕入れルートの開拓は研磨機だけではなく、コンクリート土間仕上げに必要な機械類や消耗品などもコストカットに繋がる。
XINGYI(シンイー)というメーカーはコンクリート床 表面処理分野のフルソリューションサプライヤーとして25年、研磨機も製造している。
今後、日本への進出を狙っていて、メーカー側も日本企業の情報を欲しがっていたんだ。
消耗品が届かない「危機」!メーカーの思想で差がつくサービス品質。
建設業の労務費も上がっているし、ガソリンも。掛かる経費が圧倒的に増えている。
物価が上がっているのに仕入れ問屋を助力するだけじゃなく、会社を良くするためには自分の目で見て新しい道を切り拓かないと。
コストも純正品の半額以下で購入できる可能性が見えてきた。
話してみてわかったのはメーカー側に「ユーザーファーストの姿勢」があるということ。
何でも言ってください、沢山意見してくれという聞き取りが素晴らしかった。
ダイヤの歯が消耗するんだったらダイヤの量を増やすとか。さらに、それをスピード感良く納品してくれるという。何が何でも間に合わせると言っていたよ。
カスタマイズのスピード感・対応力・届けるまでの日数。三拍子揃っていたね。
メディアが描く中国イメージと実態のギャップ。
日本でもっと中国製品を売ろうとしている、とても頑張っている女性だった。
その人が、現地で我々に向かって聞いてきた!「私たちはどこまで努力すればいいんですか!?」って。「私たちはベストを尽くしてやっているのにまだ何が足りないんですか!?」という熱量がある質問でした。
私たちはその熱量に圧倒されました。
要するに「こんなに頑張っているのに、なぜ日本人は我々を受け入れないの!?」っていう。営業アプローチも一生懸命やっているんだけど。
だからやっぱり理屈じゃないのよ。日本人はメディアの情報に洗脳されている。
でもそれも事実じゃん。
うちらが渡航するときも「中国気をつけてよ」とか「拐われないでよ」「危ないよ」ってみんなメディアが伝えるままに言う。
建築も、日本人は、日本の建築は一番だって勘違いをしているしね。大きな間違い。
技術で追い抜く中国、今まで無かったような建設事故が増える日本。
日本のゼネコンが解体の時点で「こんな予算と工期では出来ない」と撤退したプロジェクトだったようだけれど、中国がつくり上げて、ここまでの技術があるんだと驚いた。
昔、東京タワーは「死のキャッチボール」と呼ばれた鳶職の技があった。今の職人が見ても「そんなことどうやってやったの!?」と驚くような技術で評価されているし、今でも真似できない凄さがある。
それが中国にはまだ残っているという感覚を受けたんだ。なんて言えばいいのかな…日本人が東京タワーをつくったような「技」がまた向こうにはあるという。そのエネルギーと意欲、人材が残っているということ。
一方で、今の日本はなにかに付けて「ルール」が先行しているにも関わらず、安全帯を付けさせていながらも事故が増えている。
まぁもしかしたら、中国も20年後には今の日本のようになっているかもしれないけれど、そんなことはわからない。
とにかく!!
そこに、日本ができないと言った「上海タワー」を建ててしまったという事実があって、じゃあ日本の建築に負けているのかといったら負けてないわけ。
それが事実なのに、未だにmade in Chinaはあ〜だのこ〜だの、日本のほうがすごいだのと高を括っている。
製品・施工品質の追求は職人の「やりがい」そのもの。それを叶えるのが会社。
もっとこうしたい、あぁしたいという探究心があるのが職人だから。
XINGYI(シンイー)のように、言いたいことが言える、より良いものにするために話し合えるというのは、楽しかったんじゃないかな。
職人が機械に合わせるのか、機械を職人に合わせていくのか。仲松さんは「もっとこうしたい」に応えてくれるメーカーだとありがたいってことだよね。
プロっていうのは最後にはもう自分のこだわりでしょう。何グラム変わっただけで重さを感じるとか、自分なりにアジャストしていく。
だから研磨の刃においても、中国メーカーと繋がることで職人のこだわりを追求できる可能性が広がったってことだね。純正品じゃなくても自分で開発すればいい。
中国のすごいところは、二番煎じだったとしても安く売って稼いで、後からでもまくし立てる。稼いで資本力をつけたら次は世界に乗り出してくる。
今、業績を伸ばせるのはグローバルに飛び出す企業だ。
大和ハウスとか積水ハウスとかって、スーパーゼネコン大手5社より稼いでいるって知ってる?
日本だけの市場ではなく、視野を広げて世界で戦っている。ユニクロだって3兆円の仕事をして5000億円の利益とかさ。海外で戦っているんだよ。
海外研修までして最先端を行こうとしている会社なのか、反対に井の中の蛙なのか。若い人がどっちの会社に興味を持つか。
ウチはドンドン実際に現場で働く職人たちに自分の目で見て、体験して感じてほしいよね。でなければ経験値が増えないと思う。
なんと研磨の刃については、すでにその後の展開が進んでいるようですね!
開発について、年内に新たな情報をお届けできるかも…!?楽しみにしています!
次号、コンクリート研磨(ポリッシュコンクリート)コンクリート110番研磨の刃などなど…
モノリスのスーパーコンクリートアドバイザーが研磨を語る。
▼今回の中国視察について、より詳細の情報はこちらからご覧ください!