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2025.06.16
東北から建設業界の常識を変える--ゆうき総業✖モノリスグループ「多能工革命」始動

いま、東北地方の大型建設現場(野丁場)では、土間職人・左官職人の深刻な人手不足が続いています。
でも、現場は止められない。
その問題を根本から解決するため、2025年5月――山形県のゆうき総業株式会社と、東京・神奈川を拠点に全国展開するモノリスグループ(モノリスコーポレーション/川村工業)が本格的な協業をスタートしました。
高品質施工 × 多能工育成
「モノリス品質」を東北へ。
モノリスグループは、土間・左官・コンクリート床研磨・コンクリートポリッシュの分野において、高品質な施工と多能工体制による一括対応力で全国に職人を送り出すプロ集団です。
今回、モノリスの施工ノウハウと技術を継承しながら、東北で本格的な「多能工育成」に挑むのが――ゆうき総業です。
👆ゆうき総業本社前で
ゆうき総業とは
2001年、現代表の結城 伸太郎氏が上山市松山にて「刷毛一本」で独立。その10年後、「ゆうき総業株式会社」へと法人化。それから14年の快進撃は怒涛の如く、ハングリー精神で走り続けてきた年月に培った技術と知識は、塗装工事だけでなく防水工事も事業化、さらには左官・タイル工事、樹脂注入工事、解体斫り工事、大規模修繕工事など、総合仕上げ改修工事という建築仕上げ分野を、一貫管理・施工できる組織へと成長させ、現在社員数は45名。
注目すべきは、職人一人ひとりが複数の1級・2級技能士資格を持つ「多能工体制」を実現している点です。
🧰 ゆうき総業「資格者数一覧」(クリックで展開)
- 2級建築士:1名
- 1級建築施工管理技士:3名
- 2級建築施工管理技士:6名
- 1級建築塗装技能士:8名
- 2級建築塗装技能士:4名
- 1級鋼橋塗装技能士:4名
- 2級鋼橋塗装技能士:3名
- 1級熱アスファルト防水技能士:2名
- 1級ウレタン塗膜防水:4名
- 1級シーリング技能士:2名
- 1級改質アスファルト防水技能士(トーチ):4名
- 1級改質アスファルト防水技能士(自着):1名
- 1級ポリマーセメント防水技能士:2名
- 1級塩ビシート防水技能士:5名
- 1級アクリルゴム防水技能士:5名
- 1級FRP防水技能士:3名
- 1級左官技能士:3名
- 1級タイル技能士:2名
- 1級強化プラスチック成形技能士:1名
- 樹脂接着剤注入:8名
- 2級カラーコーディネーター:2名
- その他多数
これにより、ゆうき総業は高品質・提案力・安全管理体制のいずれも高水準。また、ゴンドラや高所作業車を使用した無足場工法を導入し、工事費用の削減や工期短縮を図っているなど、東北エリアで唯一無二のプロフェッショナル企業となっています。
さらなる高みを目指すゆうき総業は、売上100億企業へ、社員1000人企業へ、その進化は止まりません!
今回のゆうき総業✖モノリスグループ協業による多能工育成プロジェクトは、職人が、エキスパートとして自分の価値を「武器」にできる時代への布石です。
建設業界が直面している「人手不足」の本質は
人がいないのではなく、安い仕事をやる人がいないだけではないのでしょうか。
表向きは少子高齢化で人手不足が加速というワードばかりが飛び交っていますが、人手不足の本質は人がいないのではなく、構造的にまともな現場が少ない=重層下請け構造というのが問題なのです。過酷な現場なのに単価が安すぎる、これでは建設業で働く意味をどこに見出だせばよいのか、選ばれない建設業だから人手不足になるのです。
重層下請け構造の闇
建設業の足元を支えているのは職人、けれどもその職人に仕事が届くまで、何層にも重なる下請け構造があるのが建設業の現状です。元請け→一次→二次→三次下請け構造、現実にはさらに四次や五次も存在したりしますが、安全書類ではカモフラージュされています。それぞれの階層ごとに抜かれているマージン、現場に一歩も踏み入れたことのない組織や人間に中間マージンが抜かれ、実際に施工する職人たちに届いたとき、いったいマージンがいくら抜かれているのか?
職人たちは納期厳守で、工事に瑕疵が生じればクレームです。納期厳守は当然、足元の職人に届く金額は安くて当たり前、未来ある若者たちがそんな職業に就きたいと思いますか?若い人の建設業離れが顕著な今の建設業界では、良い人材も育たなければ、先輩たちが培った技術も継承されません。
建設業界はなぜ?あえて?この闇、重層下請け構造を変えていこうとしないのか。
長年染みついた慣習を変える努力をするより、中抜き・責任逃れできる便利な仕組みを継続している方が楽です。けれどもその裏で本当に足元を支えているのが職人であることを見失っています。
若者に選ばれる建設業にするには
発展途上の国から日本の人手不足を補うためにやってきてくれる技能実習生や特定技能者たち、そこに答えがあるのに、建設業界は見ようとしない。彼らは国に戻れば、高額所得者です。
👆インドネシアからの技能実習生です!
若者が働きたくなる建設業にするには、まずは中間マージンというコストカット、それには重層下請け構造の破壊からです。ゆうき総業✖モノリスグループは多能工化で一括施工を提案しています。ただし、一括施工で中間を排除したとしても、高単価で選ばれるのは高品質を提供できる職人集団・組織です。
ハイパフォーマー=多能工の育成
きれいごとは抜きです。皆でよくなるなど絵空事。高単価で選ばれるには、土間屋だから土間しかできない、左官屋だから左官しかやらない、塗装屋だから塗装だけ、そんな職人ではありません。縦割りの技能ではなく縦横無尽の多能工、といっても単に「何でも屋・便利屋」などではなく、高度な専門性を複数持ち合わせた現場のエース=ハイパフォーマーこそが選ばれるのです。
多能工による一括施工を強みにライバルとの差別化を図るため、今回モノリスグループから、すでに多能工化体制を敷いているゆうき総業をさらにパワーアップさせる指導・育成に赴いたのは、土間・左官・コンクリート床研磨のエキスパートであるモノリスコーポレーション取締役技術開発部長「仲松 信夫」と川村工業代表取締役「川村 篤」の二人です。
モノリスコーポレーションの仲松は土間施工の第一人者であり、さらに1級左官技能士資格を有し、コンクリート床の研磨・コンクリートポリッシュに関しては、世界的研磨機メーカーDURATIQベルギー研修センターで開かれたSUPERFLOOR ACADEMYでの国際セッションにも赴く、コンクリート床仕上げのエキスパートです。
👆SUPERFLOOR ACADEMYでの川村(左)と仲松(右)
👆SUPERFLOOR ACADEMYでDURATIQ技術者とセッション
川村工業の川村は、50年以上続く左官業の後継者であり、1級左官技能士、登録基幹技能者資格を有します。
※登録基幹技能者とは、熟練の技とマネジメント能力を持ち、現場の責任施工を担う技能者です。-建設グリーンファイルより-
👆SUPERFLOOR ACADEMYでの川村
2025年5月、モノリスグループは世界フロア発展サミットにてFEATURED SPEAKERとして登壇、世界各国のフロア業界を牽引するプロフェッショナルたちと意見を交わす中で、モノリスグループが推奨する研磨・ポリッシュという選択肢が、確実に時代が求める床の標準だと再確認しました。
👆世界フロア発展サミットにて
今回、ゆうき総業山形本社でのセミナー動画、YouTubeで公開しています👇
提案できる会社組織へ
大型左官工事物件(マンション・病院・学校など)から、大型物流倉庫、店舗、テナントから改修工事に至るまで、コンクリート工事に付随する全ての工種に対応できる多能工人材の育成です。
さらには、「感覚の職人技」を見える化すること、「オレの経験」ではなく「オレの経験をデータ化」することで、職人の経験と技術が数値化され、語れるものとなるのです。
👆騎乗式を操作する結城社長と渡邉常務
土間コンクリート工事、左官工事、コンクリート床研磨、これらの凸凹や不陸、レベル直しからポリッシュによる磨き仕上げまで、世界最先端のコンクリート床機械化施工に関する合理的提案ができるのは、多能工=ハイパフォーマー集団を擁する組織だからです。
👆研磨機の操作に取り組む社員たち
👆研磨機を操作する渡邉常務
多能工革命
現場を熟知する職人、現場のエキスパートが価格交渉のテーブルにつく時代をつくらなければ、真の人手不足を解決することはできません。現状は、外国人材で応急手当をしていて、彼らを期間契約社員と捉える考え方もありますが、彼らの中から建設業のエキスパートが輩出され、組織を引っ張っていく可能性は大です。国籍や年齢に関係なく、現場の足元を支える多能工が持つ複合的なスキルは、単価交渉の場で説得力を持ち、データ化された職人の技術は、単価交渉の武器となるはずです。
そして今、東北地方で唯一無二の多能工集団「ゆうき総業」が、東北から北海道へ―——
本物の技術を持った本気のプレイヤーたちが、新しい建設業の常識、新たなスタンダードを築いていきます。
👆ピカピカに磨き上げた床の上で
モノリスグループの取組み
モノリスグループでは、今後も日本全国、北陸エリア、東海中部エリア、近畿エリア、中国・四国エリア、九州・沖縄エリア、各地の会社様と協業していく方向です。
今回の多能工育成プロジェクトは、自分の価値を武器にできる多能工を育成、それがゆうき総業の強み(一貫管理・施工)にさらなる磨きをかけていくと思います。
けれども、モノリスグループが考える協業とは、ただ単にモノリスグループのノウハウを教える講習会、模型や仮設の場を使った研修会だけで終わらせるものではありません。ノウハウを提供し育成したその先、実践の現場での共存共栄を図りながら協業していくことを目的とした取組みなのです。
自社の未来への投資を考える会社様との協業には、現状の会社規模や財務状況など、会社様ごとに無理のないプランを一緒に考えていきます。例えば、事業拡大するための目玉となる新たな工種を考える、左官屋だけど丸投げの土間仕事を内製化したい、などなど現状からのワンランクアップ、ステップアップのお手伝いを、協業というカタチでサービス提供をしていきます。
多能工育成の研修に興味がある方はこちらからお問い合わせ下さい。
※ノウハウを提供できる各地域での限定数、一定基準での審査がありますことをご理解願います。
「協業について、詳しくはこちらへ」
📩info@why-not.biz